1人目の人事を採るか、外部に任せるか、自分たちで続けるか
1人目の人事を採るか、外部に任せるか、自分たちで続けるか。費用・動き出すまでの時間・社内で必要な時間を並べて比較し、自社がどれに当てはまるかを判断する7つの問いをお出しします。
採用を本格的に始めようとしたとき、経営者の前には3つの道があります。自分たちで続ける、1人目の人事を採る、外部に任せる。
どれが正解かは会社の状況で変わります。この記事では、それぞれにかかる費用・動き出すまでの時間・社内で必要な時間を並べ、ご自身の会社がどれに当てはまるかを判断できる材料をお出しします。最後に、当社がどういう場合に向き、どういう場合に向かないかも正直に書きます。
先に結論:3つの分岐と、それぞれが向く条件
自分たちで続ける
- 月あたりの費用:0円。ただし経営者の時間がそのままコストになります
- 動き出すまで:すぐ
- 対応範囲:手が回る範囲
- 社内で必要な時間:ほぼすべて
- 向かないのは:採用が続くのに、経営者の時間が空かない場合
1人目の人事を採る
- 月あたりの費用:月給40万円なら、社会保険料等を含めて会社負担は約46万円
- 動き出すまで:人事の採用に3〜6か月、さらに入社後の立ち上がり
- 対応範囲:その方の経験に依存します
- 社内で必要な時間:要件の合意・面接・評価
- 向かないのは:採用が単発で終わる場合
外部に任せる
- 月あたりの費用:月10万円〜
- 動き出すまで:契約後すぐ
- 対応範囲:契約で定義された範囲
- 社内で必要な時間:隔週30分〜月次の定例と、面接
- 向かないのは:社内が一切関われない場合
1. 「中途半端」で止まるのはなぜか
自分たちで続ける場合、多くの会社が同じところで止まります。ノウハウがないから、ではありません。
搭乗型ロボットを開発するMOVeLOT株式会社の廣井CEOは、当社の支援を受ける前の状況をこう振り返っています。
前職でもエージェントを使ったり、Wantedlyを使ったりと色々試してはいたんですが、どれも深く踏み込めていなかった。結果として「中途半端にこれまでやってきて結果が出てない」という状況がありました。
(MOVeLOT株式会社 代表取締役CEO 廣井健人氏/導入事例より)
株式会社ブレイブワークの笹木様は、内製化を目指した結果を「リソース不足による失敗続き」と表現されています。AI・DX領域の株式会社ロビンソン・コンサルティングも、「自分たちだけで採用活動を回すのは非効率だと痛感する場面が増えた」と語られています。
3社に共通するのは、やり方を知らなかったのではなく、続けられなかったという点です。
採用は、毎日少しずつ動かすと効く仕事です。候補者を探し、文面を書き、送り、返信を追い、日程を調整する。1回あたりは30分の作業でも、止まると母集団が枯れます。一方で経営者の時間は、事業の都合で不定期にしか空きません。この非対称が「中途半端」の正体です。
2. 1人目の人事を採る場合に、見落とされがちなこと
では専任を採ればいい、と考えるのは自然です。ただし始める前に、3つ確かめてください。
人事を採るのも、採用です。求人を出し、母集団を作り、面接し、口説く。この一連を、いま採用に手が回っていない状態でやることになります。一般に3〜6か月かかります。
月給がそのままコストではありません。社会保険料の会社負担などを含めると、会社が実際に払うのは月給の約1.15倍です。月給40万円なら約46万円、年間で約550万円になります。エージェント経由なら、これに理論年収の30〜35%程度の紹介手数料が加わるのが一般的です。
入社後、すぐには回りません。事業を理解し、求める人物像を言語化し、媒体を選ぶまでに時間がかかります。しかも求める人物像を最終的に決めるのは、結局のところ経営者です。ここは誰を採っても外部化できません。
それでも1人目の人事を採るべき場合があります。採用が今後も継続的に発生し、ノウハウを社内に貯めたいのであれば、専任を置く判断は正しいです。逆に、いま必要なのが「立ち上げ」だけであれば、順序が逆かもしれません。
3. 外部に任せる場合の3つの類型
「外部に任せる」と一口に言っても、中身は大きく3つに分かれます。判断の軸は、どこまで巻き取ってくれるかです。
人材紹介(エージェント)
- 費用の形:成功報酬(一般に理論年収の30〜35%)
- やってくれること:候補者を紹介する
- 残るもの:採用した人
- 向く場合:要件が固まっていて、今すぐ会いたい
採用コンサルティング
- 費用の形:月額または期間契約
- やってくれること:戦略・要件・計画を作る
- 残るもの:設計図
- 向く場合:何から手を付けるか分からない
実務支援
- 費用の形:月額
- やってくれること:実務を動かす
- 残るもの:仕組みと運用
- 向く場合:継続的に動かしたい
ブレイブワークの笹木様は、採用コンサルティングを最初から検討しなかった理由をこう述べています。
ふつうの採用コンサルではスタートアップのスピード感についてこれないと思ったため初めから検討せず
(株式会社ブレイブワーク 笹木様/導入事例より)
戦略が要らないという意味ではありません。戦略と実務が別々に動くと、週次で優先順位が変わるスタートアップでは合わなくなるということです。
4. 自社がどれに当てはまるか:7つの問い
当社が初回のご相談で必ず伺う項目です。ご自身で答えを書き出すだけでも、選ぶべき道が見えてきます。
- いま最も足りていないポジションは何で、なぜ空いていますか(増員/退職/新規事業)。緊急度は
- いつまでに入社してほしいですか
- これまでどのチャネルで何名採用できましたか。おおよそのコストは
- 経営者・現場が採用に割ける時間は、月にどれくらいですか
- これまで、何名と面談して1名内定というペースでしたか
- 提示できる年収レンジは
- 1名採用あたり、どこまでコストをかけられますか
3で「ほとんど採れていない」、4で「ほぼ確保できない」となる場合、専任を採る前に、まず仕組みを作る判断が現実的です。人を採っても、その人が使う仕組みがないためです。
ただし4の答えが「ゼロ」の場合は、次の章を読んでください。
5. 「採用は全部お任せしたい」だと、うまくいきません
ご相談のなかで最も成果が出にくいのが、「社内は動けないので、採用は全部そちらでお願いしたい」というご期待です。組織がある程度大きくなったスタートアップほど、この形になりやすい傾向があります。
理由は単純で、採用の速度を決めているのは実務の量ではなく、社内で決まるまでの時間だからです。
- どんな人を採るかを決めるのは、現場の責任者
- 年収レンジを決めるのは、経営
- この方に会うかどうかを判断するのも、社内
外部が引き取れるのは、候補者を探す・書く・送る・追いかけるといった実務です。上の3つは引き取れません。ここが止まると、実務がどれだけ回っても選考は進みません。
実際、社内とのやり取りが厚い会社ほど採用は進みます。週に30分でも窓口の方とお話しできる体制があるかどうかで、結果が変わります。
必要な時間そのものは多くありません。当社の場合、隔週30分の定例、または月次の定例と月2回程度の打ち合わせが基本です。「工数ゼロ」をお約束しないのは、それでは採用が進まないからです。
6. 当社の料金と対応範囲
ENTRY|月額10万円(税別)・1名体制
定例MTG(隔週)と、貴社に合ったHR施策の立案・実施、採用広報記事は2ヶ月に1本。担当者とAIで効率よく回す最小構成です。
STANDARD|月額15万円(税別)・2名体制
定例MTG(週次)に加えて、ENTRYの範囲+オペレーション対応(候補者の選定、スカウト、媒体の確認と返信対応)を含みます。採用ページなどの作成(Notion等)もここに入り、採用広報記事は月1本です。
PRO|応相談(税別)
シリーズA以降の企業に向けた、よりカスタマイズした構成です。STANDARDに加えて採用広報記事は月2本〜、エージェントリレーション等も対応し、動画制作にも対応します。
採用広報(発信)を標準に含めている点が、実務のみを請け負うサービスとの違いです。知名度のない会社が候補者に返信をもらうには、語る材料が要るためです。
契約は1ヶ月から始められ、見直し・変更・終了はすべて月単位です。ただし目安として持っておいていただきたいのは「動き出すまで」ではなく「結論が出始めるまで」で、採ると決めた方が採れたかどうかが見えてくるのは3〜4ヶ月目です。費用の内訳は「採用代行(RPO)の費用相場はいくらか」で詳しく書いています。
7. 実際に選んだ4社の理由
- MOVeLOT株式会社(搭乗型ロボット/シリーズA前):専任人事が不在。VCからの紹介で即決
- 株式会社ブレイブワーク:内製化に失敗。事業構想への理解を決め手に
- 株式会社ロビンソン・コンサルティング(AI・DX):スタートアップ特化の実績と、月額10万円からの料金体系
- 株式会社ウィルドリブン(秋田・約106名):採用担当者が不在のまま年間50名規模の採用へ
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自社がどれに当てはまるか迷われている段階でも構いません。代表の井端が、御社の状況を伺ったうえで、外部に任せるべきか、専任を採るべきかからご一緒に考えます。
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