採用広報はいつから始めるべきか
採用広報はスカウトと同時に始めるべき理由と、続く本数の決め方、何から書くかを整理しました。返信率が動かないまま送付数だけを増やす状態から抜け出すための順番です。
スカウトを送り始めるのと同時です。 採用が落ち着いてから、ではありません。
この順番を逆にすると、いちばん母集団が必要な時期に、候補者へ見せる材料が何もない状態になります。この記事では、なぜ同時なのか、何本書けばいいのか、何から書くのかを順に書きます。
先に結論
| よくある順番 | おすすめの順番 | |
|---|---|---|
| 1か月目 | 媒体を契約してスカウトを送る | 要件を決める/スカウトと並行して1本目を書く |
| 3か月目 | 返信が来ないので送付数を増やす | 記事を見て返信が来る/内容で会話が始まる |
| 支援終了後 | 何も残らない | 記事が会社の資産として残る |
1. 「採用が落ち着いてから広報」だと、なぜ遅いのか
スカウトを送っても跳ね返りがゼロだと、活動そのものの効率が上がりません。
送付数を増やせば返信数は増えます。ただし返信率が変わらないままなら、増えるのは作業だけです。返信率を動かすものは2つしかありません。誰に送るかと、その人が会社を調べたときに何が出てくるかです。
前者は媒体と要件の問題で、これは比較的すぐ直せます。後者は時間がかかります。今日書き始めた記事が候補者の目に触れるのは、早くても数週間先です。だからスカウトを始める時点で、同時に書き始める必要があります。
「返信が来ないので送付数を増やす」という対処は、返信率が動かない前提では作業量だけが増えます。母集団の質と語る材料、どちらかに手を入れないと率は変わりません。
2. 知名度のない会社に、候補者は何を見にくるか
スカウトを受け取った候補者は、興味を持てば必ず会社を調べます。そのときに出てくるものが、求人票と会社概要だけだと、判断材料になりません。
必要なのは、その会社で働くとどうなるかが具体的に分かるものです。事業の説明ではありません。誰がどういう考えで何をしているか、どんな人が入って何をしているか。これは求人票には書けない種類の情報です。
だからスカウト文と記事はセットで効きます。文面で興味を持ってもらい、調べたときに中身がある。この2つが揃って初めて返信になります。片方だけでは、開封はされても返信までは届きません。
3. 何本書けばいいか
多ければいいというものではありません。続かない本数を設定すると、3か月で止まります。止まった採用広報は、無いのとほぼ同じです。
当社の場合、プランごとに次の本数を標準に含めています。
- ENTRY(月10万円):2か月に1本
- STANDARD(月15万円):月1本
- PRO(応相談):月2本〜
「月に何本書けるか」ではなく、「何か月続けられるか」から逆算して決めるのが現実的です。2か月に1本でも、1年続けば6本になります。6本あれば、候補者が会社を調べたときに読むものはあります。
副次的な効果として、記事は支援が終わったあとも会社側に残ります。次の採用で使えますし、入社後のオンボーディングでも使えます。支援が続くほど資産として積み上がるという性質があるので、量より継続を優先してください。
4. 何から書くか
順番があります。
1つ目は、要件が決まってから書き始めること。 どんな人に来てほしいかが決まっていないと、誰に向けた記事かが決まりません。求める人物像が決まって初めて、その人が読みたいものが決まります。採用を立ち上げる最初の90日で書いた通り、媒体選びも記事も、要件の後です。
2つ目は、社内へのインタビューから作ること。 経営者が机の上で書くと、事業の説明になりがちです。実際に働いている人に話を聞いて、そこから起こすほうが、候補者の知りたいことに近づきます。当社がご支援に入るときも、まずインタビューをさせていただきます。内部を知らないと、スカウト文面の精度も上がらないためです。
3つ目は、実務と広報を同じ視点で見ること。 どのポジションの返信が弱いか、どの層に刺さっていないか——実務側で分かることが、次に書く記事のテーマになります。実務と広報を別々の人が別々に進めると、この往復が起きません。当社が採用広報を標準に含めているのは、この往復を作るためです。
5. 始めるかどうかの判断
始めたほうがよい: これからスカウトを送る。送っているが返信が来ない。知名度がまだない。採用が単発ではなく続く見込みがある。
急がなくてよい: すでに応募が十分に来ている。今回の1名で当面の採用が終わる。既存社員の紹介だけで埋まっている。
判断がつかない場合は、いま送っているスカウトの返信率を見てください。目安として返信率が10%を下回っていて、送付数を増やしても改善しないなら、材料が足りていない可能性が高いです。
相談する
何本書けるか、何から書くかは、採用したいポジションと期日が決まると自動的に決まります。そこがまだ固まっていない段階でも構いません。代表の井端が、御社の状況を伺ったうえでご一緒に考えます。